先生のビー玉
ちょっとムッとし、

「ちょっとそれ…どういう意味ですか?」

と言うと、

「独占欲の塊」

「そんなことっ」

「職員室で神田を待たせたり…それと夏の競技会、秋の体育大会…
それと…」

「あぁ、もういいですっ」

笑う彼を制止するのが、やっとだった。

「でも、安藤には気を付けてくださいね。
何をするかわかりませんから」

笑っていた彼がボソッと呟いた。

「わかってます」

「少なくとも、私は応援していますから。
ダシに使ってもらっても全然構いませんから
それじゃっ」

そういうと、自分の車の前で立ち止りそう言ってくれた。

「ありがとうございます」

そういうと、ニコッと笑って車に乗り込み去って行った。
その車を見つつ、ありがたくも思う俺だった。

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