先生のビー玉

冬休み

幸せなクリスマスも過ぎ、冬休みと突入した。
貴子は受験勉強。
恭子はバイト。
佳奈は…何もすることが…ない。

携帯を片手に彼とのメールを楽しむくらいである。


でもそれが…それだけでも幸せなのだが。

『おはよう』
『おやすみ』
『今日は何をしてた?』

などとメールをやりとりし…

挙句の果てには、

「電話で話したほうが早いわっ」

と彼から電話がかかってくる始末。
その繰り返しだ。


そんなある日。

貴子からメールがきた。


『年末、また一緒に初詣行くわよ』


と。
即、了解のメールを出す。

きっと…一緒に初詣なんて行けそうもないと思ったからだ。
すると、


『ちょっと近くまで来てるからよるね~』


とのメール。
返信をしようとしたが…
インターフォンが鳴るのが先だった。



< 304 / 442 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop