先生のビー玉
彼が離れると、頭がボーッとして放心状態。

「すまん、ちょっと激しすぎた」

苦笑いの彼。

「さ、酸欠です…」

息を整えながら言うと、

「今度から気をつける。
言っとくが…ただのエロ親父だからな」

という彼。
思わず彼を見ると…

「…男ってのはみんなそうだよ。
だけど、心配するな。
お前が卒業するまではキスで我慢する」

パッと彼を見ると、ニコリと笑っている。
恥ずかしすぎて思わずうつむくと、

「だが、その前に俺の彼女なんだから会いたいときには会う。
まぁ…頻繁には会えないけどな。
でも、学校では会える。
お前も研修に入るだろ?」

頷く佳奈。

「楽しみだな」

「?」

「お前が頭を抱えて仕事をする姿」

「なっ」

パッと彼を見る佳奈の表情を見…

「嘘だよ。
いつも一緒に居れるのがうれしいんだよ」

微笑む彼。
信じられない言葉の羅列にフワフワと浮いているような感じがした。

そして、

「明日も休みだからずっと一緒だな。
さぁ、飯でも食いに行くか」

彼の言葉に頷くと、それに答えるように機嫌良く車を発車させた。
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