先生のビー玉
「なぁ…名前で呼んでもいいかな?」

「えっ?」

「名前」

「もしかして…お姉さんが言ってたこと気にして…?」

「いいや、違うよ。
いつか呼びたいなぁって思ってた。
でもな、こう…タイミングっていうかなぁ…」

頭をポリポリとかきながら言う彼。
まるで…高校生と一緒だ。

「じゃぁ…私は先生のことを…なんて呼べばいいかなぁ~」

「…なんでもいいよ」

「えっと…
浩一さん…浩さん…
あっ!浩ちゃん!」

「はぁ?」

「浩ちゃんにするっ!」

「ガキかっ」

「決定!」

「あぁ、わかった。
勝手にしろっ。
歯ぁ磨いて寝るぞ」

二人、洗面所で歯を磨く。
何気に磨いていたが…
寝る…とは…

一緒に寝るの?

佳奈は思っていた。

えっと…
何もしないって言ったけど…

えっと…

どうしよう…



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