先生のビー玉
「わっ、かわいいっ!これペンダントトップですか?」

頷く彼。

「まぁ…こういうのもナンなんだが…おそろいだ」

「見せてっ」

彼の手のひらを見ると…少し大きめの物が乗っかっている。

「チェーンはこれな。
と、学校にはしてくると没収されるから気をつけろよ」

大きく頷く佳奈。

「ま、就職すれば何でも付けられるから少しの辛抱だな」

「でも、今ならつけても良いですよね」

「もちろん。
ほら…」

彼が佳奈の首にペンダントをかける。

「…似合ってる」

「じゃ、私も」

彼の首に前からペンダントをつけようとすると…

「ん…っ」

つけるよりも先に彼の唇が佳奈を捕らえた。
両手が塞がっている為、彼に体を預けているような形だ。
彼の唇が佳奈の唇から首筋に移動し始めた。

「はぁんっ…んっ」

「ほら…早くつけて」

「つけ…れ…ないっ…」

必死で彼の攻撃に声を上げていると…

「こんなことやってたら、俺が持たない」

苦笑いしながら佳奈から離れると、佳奈の手からこぼれそうになったペンダントを自分でつけた。
一方、佳奈は…

息が上がってしまっているようで、シートにもたれかかって肩で息をしている状態。

「刺激が強すぎたな」

「ですっ」

「悪い」

いたずらっ子のように笑いながら車を発進させる彼だった。



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