先生のビー玉
そして恭子と自動車学校へ。
途中、彼からのメール…

『無理だけはしちゃいけないからな』

と。

「心配してるんだよ」

恭子が呟く。

「大丈夫よ」

なるべく周りに心配をかけないように呟く佳奈。
不安なのは不安だ。

学校へ到着し、まずは教習車に乗る。

「今日は、仮免と本免の試験があるから邪魔しないようにしなきゃな」

とのこと。
とりあえずはクリアし、

「お、後は学科が2教科か。
そしたら戸田も仮免だな」

と言われ、後で聞くと恭子ももう仮免らしい。

残りの授業を受け、ロビーで彼を待つ。

「私、一緒に待ってる」

隣に座る恭子。
二人で無言で待っていると、

「本免一発合格っ」

そう言いつつ中に入ってくる孝司。
もちろん佳奈に気づかないわけがない。

「あっ、佳奈ちゃん」

声をかけられ、立ち上がった佳奈…

「ちょっと話しあるんだけど…」

思い切って声をかけると、

「あぁ、良いよ。外行こうか」

そう言われ、外に出る佳奈。
恭子がついてこようとすると、

「良いよ、私一人で」

佳奈はそう言って去って行った。
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