先生のビー玉
「えっ?」

佳奈が挙動不審になる。
それを見…

「了解。
お前、靴持ってきてるのか?」

田村から聞かれ…

「あ、持ってきてない」

焦る佳奈。

「じゃ、一緒に行くから。
池田先生、お疲れ様でした」

「いえいえ、気をつけて」

田村の言葉に笑いながら答えるとまだ仕事が残っているのか作業に取り掛かり始めた。
そして二人、靴箱の方へ歩く。
もう8時前。
あたりはすっかり暗くなっている。
靴箱は、校舎から離れており、一人で行くにはかなり怖い。

「遅くなっちゃった」

「そうだな。
ご両親には連絡したのか?」

「あ…してない」

「…心配するぞ」

「っていうか、ずっとこの時間だったから…」

「はぁ?」

佳奈の発言に呆れる田村。
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