先生のビー玉
そして次の週になり、研修が始まった。
朝、池田のところへ行くと、事務室へ連れて行かれた。
忙しく働いている職員たち。
彼の後に着いて行くとある事務員の所で止まった。

「葛西、今日からお願いな」

池田が声をかける。
パソコンから目を外し…

「はい、わかりました。
後は任せてください」

とニコリと笑って答える。

感じのいい人だな…

佳奈はそう思った。
それから池田は席を外した。

「よろしく、池田朋子です。
あなたの席はここね」

彼女の隣を指差す。

「はい、戸田佳奈です。
今日からよろしくお願いします」

深々と頭を下げた。
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