先生のビー玉
仕事というものはこういうことなのか…

とにかく半日が過ぎるのが早すぎる。

「佳奈ちゃん、お疲れ様」

「え?もうそんな時間ですか?」

「ほら、もうお昼よ」

時間を見ると12時を過ぎている。

「あ…まだ終わってないので…」

申し訳なさそうに言うと、

「大丈夫よ。それだけ量が多いんだし、また明日してもらえばイイから」

ニコリと朋子。

「そうそう、初っ端から力入れなくても大丈夫よ」

と佳奈の隣の大垣直子も笑って言う。

「じゃ…片付けて帰ります」

そう言うと、

「お疲れ様、また明日」

そう言い、それぞれが休憩に入ってしまい、事務室にはだれもいなくなった。

「ふぅ…」

片付けを終えて一息ついていると、

「終わったか?」

声の主の方を見ると…

「あ」

ニコリと笑って田村が立っていた。
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