先生のビー玉
「神田」

後ろから田村に呼ばれ、

「佳奈、来てない?」

貴子が聞くと、

「5時にって話してたんだが…お前といっしょじゃなかったのか?」

と言われ、

「3時頃まで一緒だったよ。
でも、ブラブラしてくるって別れたんだよね。
で、5時にって私も約束してたから先生のところにいるかなってきてみたんだけど…」

と貴子。

「そうか…」

田村、携帯を鳴らすが…

「でないな」

と呟く。

「私もかけたけど、バイブにしてんじゃない?
っていうか、どうしてあいつが先生のとこにいるわけ?」

怒りをぶつける貴子。

「しるかっ、俺も迷惑なんだよ」

と田村。

「それにしても…どこに行ったんだろ、佳奈」

貴子が呟いた。
< 420 / 442 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop