先生のビー玉
「お疲れ様…忘れ物?
へぇ…了解」

受話器を置くと、

「戸田、事務室に忘れ物をしているらしいです。
田村先生、お願いしてもいいですか?」

「忘れ物…俺が取りに行っても?」

「大丈夫です。
彼女ですから」

「あぁ、じゃ行ってきます」

「私も行ってもいい?」

「あぁ」

なにやら意味深な会話をしている二人を不思議に思いながら田村のあとに続いた。
到着した事務室。
そこにいたのは、朋子と直子だ。

「これ、忘れ物だよ」

朋子が田村に渡す。

「彼女は?」

朋子に聞かれ、

「あぁ、探してるんだけどな」

と言う。
不思議そうに二人を見ている貴子。
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