先生のビー玉
「あぁ、プリントがバラバラだよ」

辺りに散らばったプリントを拾い集めようと座り込む。
が、そのままその場で呆けていた。

「あ、これ持っていかなきゃ…」

また広い集めようと右手を動かした瞬間、鈍い痛みが走る。
どうやらドアにぶち当たった時に肩を打ったらしい。

「痛いなぁ…
絵里があんな強暴だとは思わなかったよ」

呟く。
プリントを集めると、立ち上がって職員室へ向かう。

「別にさ、矛先を私にする必要ないよね…」

なんてつぶやきながら。
ドアの前…
気持ちを入替える為に深呼吸をする。
案外、気が晴れるものだ。

「失礼しますっ」

中に入ると、池田のところに向かう。

「ん?履歴書書いたのか?」

「はい、書きました」

一通り目を通す池田。

「よし、筆記試験はないから、後は面接の日がいつになるかだな。
もしかしたら、夏休み中になるかもしれないぞ」

との事。

「わかりました」

そう答えると、彼がじっと佳奈を見ている。

「え?何か付いてます?」

顔をペタペタ触っていると、

「左頬が赤いぞ、どうかしたか?」

といわれたのだ。







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