先生のビー玉
そして放課後、

「佳奈、ちょっと良い?」

身支度を済ませた貴子が声をかける。

「分かった」

そう言い、彼女のあとをついていく。
が…どうも職員室ではない。

「貴子?」

何も言わず歩いていく彼女の後を追う。
到着したのは…

「保健室?貴子…どこか悪いの?」

「しつれいしま~っす」

元気よく中へ入る彼女。

「あれ?どうかしたの?また打撲?」

養護教師の有川孝枝先生が貴子を見て言う。

「違いますよ~今日はこっち」

「あらめずらしいわね」

笑いつつ佳奈を見る。

「私?別にどこも…」

「うそ、ちょっと肩見せて」

「え?どこも痛くないって」

押し問答を始めた二人。
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