先生のビー玉
観念したように昨日の事を話し始める。
呆れているのか怒っているのか…
貴子の顔が百面相のようになっている。

「びっくり」

有川が驚いている。

「絵里だとは思ったけどさ、そこまでするなんてね…
許せないわ」

怒鳴る貴子。

「ね、もういいからさ。
もう終わったことだし…別にもういいし」

貴子に訴えるが…

「いや許せん」

「たかこ…」

困った佳奈。
すると…

「神田、もういいんじゃないの?
彼女が良いって言ってるんだし…
もし、また同じようなことがあれば助けてあげな」

と有川。

「でも、許せないものは許せない」

と貴子も譲らない。
今度は…

「切り替えなさい。
私だって許せないわよ…でも、本人が良いって言ってんの。
彼女の気持ちも分かってあげなさい」

と姉が妹を諭すように言うと…
しばらく考えた貴子。

「じゃ、我慢するわよ」

納得がいかないとばかりに呟く。


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