先生のビー玉
会場には、他校生徒が来ている様だ。
もちろん、前日から入る学校は…佳奈たちくらいのようだ。

「あ、いたイケメン」

恭子が呟く。

「うるさい、ほら、作業やれよ」

彼が番号の付いたカードを佳奈に渡す。

「これ、机の右端に貼って行ってくれ。
ほら、あそこ…一段上がってるだろ?
あそこまで言ったら、今度は前から左端に貼っていく。
わかったか?」

大学の講義室のようなつくりの教室。
という事は、机もつながっている…椅子は添え付けで4人がけ。
という事は、右端と左端に座れば問題はない。

「分かりました」

「よし、じゃ、お前らは…受付の準備」

由梨と由香には、受付の準備の説明をする池田。
そして…

「神田、お前は力仕事。
隣の教室からパイプ椅子を運ぶからな。
で…一之瀬は、池田先生と各教室にこれを貼って行ってくれ。
多分…ここの生徒が一緒に回ってくれるはずだ」

「わ~いっイケメンっ」

「…」

彼は何も言えずただそのプリントとテープを彼女に渡しただけだった。

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