先生のビー玉
戸田、受付いくぞ」

そう言われ、視聴覚室へ。
途中、

「ほら、これ飲め」

と栄養ドリンクを差し出される。

「へ?」

「へ?じゃないよ。
どうせ昨日の晩、神田と一之瀬と話し込んでたんだろ?」

「話してたと言うか…なんと言うか…」

「ま、飲んどけ」

「はい、父親が飲んでるのを見たことしかないですね」

マジマジとドリンクを眺めている佳奈を笑いながら見る彼だった。
そして視聴覚室へ到着する。

「あ、佳奈ちゃんおはよう」

目の前に座っている孝司がニコリと笑う。

「あ、おはようございます」

佳奈が言う。
そんなやり取りを見る彼。

「あ、おはようございます」

孝司が彼に言う。
それを聞いていたか否かは定かではないが、受付用紙に学校名を記入する彼。

< 88 / 442 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop