ツンデレ彼氏サマ


「気づくでしょ。気づかなかったら馬鹿でしょう」

「宙くんを馬鹿呼ばわりしないのっ」

「ごめんって」


全然謝られてる気がしないよ、むしろ若干本気だったよね。



…宙くん。

やっぱり、好きなのは私だけかな。


"好き"とも言われてなければ"付き合う"とも言われてないの。



『宙せんぱいっ!!』

『………』

『好きですっ!付き合ってください!』

『……嫌です』



新学期に、クラス分けを見ていたら調度宙くんが隣にいた。

背が高かった。
横顔が綺麗だった。


たったそれだけの事だった。だけど私には特別だったの。


誰よりも宙くんの近くにいたい、宙くんの隣を歩きたい。


何度も何度も願ってた。



宙くんの近くにいればどんな幸せがあるんだろうって…ずっと考えてた。
< 10 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop