ツンデレ彼氏サマ
「気づくでしょ。気づかなかったら馬鹿でしょう」
「宙くんを馬鹿呼ばわりしないのっ」
「ごめんって」
全然謝られてる気がしないよ、むしろ若干本気だったよね。
…宙くん。
やっぱり、好きなのは私だけかな。
"好き"とも言われてなければ"付き合う"とも言われてないの。
『宙せんぱいっ!!』
『………』
『好きですっ!付き合ってください!』
『……嫌です』
新学期に、クラス分けを見ていたら調度宙くんが隣にいた。
背が高かった。
横顔が綺麗だった。
たったそれだけの事だった。だけど私には特別だったの。
誰よりも宙くんの近くにいたい、宙くんの隣を歩きたい。
何度も何度も願ってた。
宙くんの近くにいればどんな幸せがあるんだろうって…ずっと考えてた。