ツンデレ彼氏サマ


――――…


「はいっ!宙くんの好きなコロッケ入ってるよ!」


屋上に行ってみると宙くんが座って携帯を弄って待っていた。


一緒に食べるときは屋上ねって言ったの覚えてたんだ。



宙くんは一つ上の三年生。
付き合ってもうすぐ5ヶ月。


私が一目惚れして、付き纏って何十回目かの告白で要約、宙くんが折れたのがきっかけで付き合い始めた。


「紗耶香さ…」

「はいっ」

「もう教室くんなよ」

「何で?」


お弁当に手を付けてる宙くんに問い掛けると溜め息をつかれた。


どうして教室に行っちゃ行けないの?

私が迎えに行かないと来てもくれないのに。



「恥ずかしくないわけ?俺が無視して諦めず俺に構ってさ。皆に笑われてんだぞ」

「笑われてるって知ってるんだったらちゃんと呼んだらきてよ」

「面倒臭い」


ひど…っ。


だったらやっぱり私が行くしかないじゃん。



「じゃ、宙くんが来てくれる?」

「嫌だよ」


ほらね。宙くんが私を迎えにくるなんて以っての外だし。
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