ツンデレ彼氏サマ
「私、会いにいくから」
一言そういうと宙くんとバッチリ目が合った。
来るなと言われても、嫌だと言われても私は行くからね。
「だって、好きだもん」
ニッコリ笑って、でも内心宙くんに何を言われるかドキドキしながら宙くんをみた。
でも宙くんは溜め息をついただけで何も言わなかった。
…ホントに、大好きなんだよ。
気づいてる?本気にしてる?冗談とか思ってない?
「宙くん今日は前髪ちょんまげだねっ」
「…直太にやられた」
「かわいー」
「……べつに。」
付き合う前よりも欲張りになった私は、もう嫌かな。
もっともっと、って。宙くんの心を貰いたいって思うのは駄目かな。
月一のお弁当の日は、あっという間に終わってしまい、屋上の階段を降りた所で別れた。
「…また、明日ね」
「じゃ」
教室に戻る宙くんの後ろをただ見つめてた。
…振り返ってくれないかな。
振り返って手を振ってくれないかな。
そんなことをぽーとしながら見ていると宙くんが立ち止まった。