雨のあとに
『しょうがないよ。だって鍵を持ってるのはあたしなんだし。』

『うーむ・・・。』

『いいでしょ〜、ダメって言うなら勝手に行っちゃうかも。』

『分かった、分かったからそれだけはよせ。』

『やったーっ!!』

あたしは頭を抱えて眉間のシワを増やしているディーンの隣で飛び跳ねて喜んだ。それからすぐにこのことをカーダたちに知らせて遺跡に向かう準備を整えた。

次の日、準備を終えて出発しようとしたらレインの様態が急変した。

『レインどうしたの?顔色が悪いよ。』

『…へ…い…き…。』

そう言ってすぐにレインは地面に倒れた。そして出発は中断されてレインは部屋に運ばれた。ベッドに運ばれたレインは直ぐに意識が回復したけど、動ける状態ではなかった。

『大丈夫、レイン?』

『うん、ちょっと疲れたみたい。あたしのことはいいからお姉ちゃんは遺跡に行ってきて。』

『そんな…レインだって地球に行きたいって言ってたじゃない。』

『もういいの。お願い、お姉ちゃんが真実を聞いてきて。』

これ以上迷惑をかけたくないと言うレインの気持ちが凄く伝わってきてそれ以上何も言えなかった。

『・・・分かった。すぐに帰るから留守番しててね?』

レインの様子が気になったけど、レインの瞳を見ていたら嫌だとは言えなかった。しぶしぶ出発したけど、やっぱりレインのことが気になってレオン達には残ってもらい、ディーンと2人で行くことにした。
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