雨のあとに
あれからウッドさんと一緒に、メルさんとケントのお墓を作った。お墓の前で寂しそうなウッドさんの背中に話し掛けた。
『ウッドさん、これからどうするんですか?』
『家も無くなったしな、近くの村にでも行ってみるよ。』
『ウッドさんさえよければ、マサルドリアに来ませんか?マサルドリアに暮らしている人間もいますし。』
『有り難いが、俺はコイツらの近くで暮らしたいんだ。』
『そう…ですか。』
ウッドさんの気持ちは分かるけど、マサルドリアへの誘いを断れたのは少し寂しい気がした。
そしてあたし達は近くの村まで行き、ウッドさんに手伝ってもらいながらマサルドリアに戻る準備をした。村から10キロほど離れた所に船乗り場があり、そこまでは定期的に出ている馬車に乗って行くようになっていた。
馬車に乗るとき、心配だからとウッドさんも一緒に馬車に乗ってくれた。魔族とバレないようにマントでしっかり顔を隠して馬車に乗ったけれど、馬車の中にはイギリス紳士のようなスーツを着た中年男性が乗っているだけだからそれ程警戒する必要はないみたい。
馬車に乗ってからあたし達はしばらく黙ったままだった。
『ウッドさん、これからどうするんですか?』
『家も無くなったしな、近くの村にでも行ってみるよ。』
『ウッドさんさえよければ、マサルドリアに来ませんか?マサルドリアに暮らしている人間もいますし。』
『有り難いが、俺はコイツらの近くで暮らしたいんだ。』
『そう…ですか。』
ウッドさんの気持ちは分かるけど、マサルドリアへの誘いを断れたのは少し寂しい気がした。
そしてあたし達は近くの村まで行き、ウッドさんに手伝ってもらいながらマサルドリアに戻る準備をした。村から10キロほど離れた所に船乗り場があり、そこまでは定期的に出ている馬車に乗って行くようになっていた。
馬車に乗るとき、心配だからとウッドさんも一緒に馬車に乗ってくれた。魔族とバレないようにマントでしっかり顔を隠して馬車に乗ったけれど、馬車の中にはイギリス紳士のようなスーツを着た中年男性が乗っているだけだからそれ程警戒する必要はないみたい。
馬車に乗ってからあたし達はしばらく黙ったままだった。