雨のあとに
話が終ってからマリアが急に高笑いを始めたからあたしはビクッと驚いた。
『分かった?人間なんて醜い生き物なのよ。魔族だって同じ、人間の国で暮らしていたあたしを受け入れはしなかった。人間として扱われない、かといって魔族にもなれない。あたしを認めない世界なんて必要ない、消えてしまえば良いのよ!』
急に足元から風が吹き上がり、あたしの周りに魔法陣が現れた。
『きゃっ!?なにコレ?』
『安心しなさい、体に害はないわ。ただその陣の中にあなたの魔力を放出するだけ。』
首に下げていた鍵が剣の姿になった。するとマリアはレインの持っていた鍵を魔法陣の中に放り投げ、もう一つの鍵も剣になった。
マリアが2つの剣を地面に突き刺し、ブツブツと呪文を唱えだした。地面が大きく揺れ、天井からパラパラと石が降ってきた。
『なに?地震!?』
マリアが呪文を唱え終えると、剣と剣の間に鎖が何重にも巻きついて真ん中に大きな錠が掛かった扉が現れた。
『さあ、アメ。その扉を開けるのよ。』
『い、嫌よ。あんたの言う通りなんかしない。』
『悪いけど、あなたと言い争ってる時間はないの。』
マリアが指を鳴らすと、奥からレディアとヴィッセルが傷だらけのディーンを連れて来た。
『ディーンっ!?』
『う…アメ…。』
ディーンが苦しそうにあたしを呼んだ。
『あなたがあたしの言う通りにしなければ…。』
『分かった?人間なんて醜い生き物なのよ。魔族だって同じ、人間の国で暮らしていたあたしを受け入れはしなかった。人間として扱われない、かといって魔族にもなれない。あたしを認めない世界なんて必要ない、消えてしまえば良いのよ!』
急に足元から風が吹き上がり、あたしの周りに魔法陣が現れた。
『きゃっ!?なにコレ?』
『安心しなさい、体に害はないわ。ただその陣の中にあなたの魔力を放出するだけ。』
首に下げていた鍵が剣の姿になった。するとマリアはレインの持っていた鍵を魔法陣の中に放り投げ、もう一つの鍵も剣になった。
マリアが2つの剣を地面に突き刺し、ブツブツと呪文を唱えだした。地面が大きく揺れ、天井からパラパラと石が降ってきた。
『なに?地震!?』
マリアが呪文を唱え終えると、剣と剣の間に鎖が何重にも巻きついて真ん中に大きな錠が掛かった扉が現れた。
『さあ、アメ。その扉を開けるのよ。』
『い、嫌よ。あんたの言う通りなんかしない。』
『悪いけど、あなたと言い争ってる時間はないの。』
マリアが指を鳴らすと、奥からレディアとヴィッセルが傷だらけのディーンを連れて来た。
『ディーンっ!?』
『う…アメ…。』
ディーンが苦しそうにあたしを呼んだ。
『あなたがあたしの言う通りにしなければ…。』