雨のあとに
瞼を開くと、白と黒の薔薇が咲き乱れるあの花園に再び足を踏み入れていた。前に来た時と同じように綺麗な場所だったけど、前と違う部分もあった。
『扉が…ない?』
銀色に輝く扉がどこにも見当たらない。あれはレインと繋がる大事なモノなのに…。あたしは焦って辺りを探していると、背後から声が聞こえた。
『あの扉はもうどこにも無いよ、お姉ちゃん。』
振り返るとそこには白いワンピースを着て裸足で立っているレインがいた。あたしはゆっくりレインに歩み寄って問いかけた。
『どうして?アレは大事な扉じゃないの?』
『うん、前まではね。あの扉はあたしが魔王の力を封じ込める為にあったの。もう封じ込める必要はなくなったから扉はもう必要ない。』
『そっか…、良かった。これでレインは自由になれたんだね?』
レインは魔王の力を封じる為に扉の中に消えてしまった。扉が無くなってレインは自由になれたんだ。あたしは嬉しくてレインを抱き締めた。一瞬レインは戸惑っていたけど、レインも優しく抱き締めてくれた。けれど、レインは直ぐに体を引き離した。そして、真剣な顔で問いかけてきた。
『お姉ちゃん、クリスに勝ちたい?』
レインの強い瞳に戸惑いを感じたけど、あたしは真っ直ぐレインの顔を見て答えた。
『勝ちたい、みんなを守りたいっ!』
レインは更に険しい顔で話し出した。
『今のお姉ちゃんの力じゃクリスに勝つことはできない。だけど、一つだけ勝つ方法があるわ。』
『本当っ!?どうすれば良いの?』
「勝てる」という言葉に興奮してあたしはレインの肩を掴んだ。吉報のはずなのに、喜ぶあたしに対してレインは悲しそうに目を反らした。
『扉が…ない?』
銀色に輝く扉がどこにも見当たらない。あれはレインと繋がる大事なモノなのに…。あたしは焦って辺りを探していると、背後から声が聞こえた。
『あの扉はもうどこにも無いよ、お姉ちゃん。』
振り返るとそこには白いワンピースを着て裸足で立っているレインがいた。あたしはゆっくりレインに歩み寄って問いかけた。
『どうして?アレは大事な扉じゃないの?』
『うん、前まではね。あの扉はあたしが魔王の力を封じ込める為にあったの。もう封じ込める必要はなくなったから扉はもう必要ない。』
『そっか…、良かった。これでレインは自由になれたんだね?』
レインは魔王の力を封じる為に扉の中に消えてしまった。扉が無くなってレインは自由になれたんだ。あたしは嬉しくてレインを抱き締めた。一瞬レインは戸惑っていたけど、レインも優しく抱き締めてくれた。けれど、レインは直ぐに体を引き離した。そして、真剣な顔で問いかけてきた。
『お姉ちゃん、クリスに勝ちたい?』
レインの強い瞳に戸惑いを感じたけど、あたしは真っ直ぐレインの顔を見て答えた。
『勝ちたい、みんなを守りたいっ!』
レインは更に険しい顔で話し出した。
『今のお姉ちゃんの力じゃクリスに勝つことはできない。だけど、一つだけ勝つ方法があるわ。』
『本当っ!?どうすれば良いの?』
「勝てる」という言葉に興奮してあたしはレインの肩を掴んだ。吉報のはずなのに、喜ぶあたしに対してレインは悲しそうに目を反らした。