雨のあとに
一番に目に入ったのは背が高く、長い灰色の髪にグリーンの瞳をした美丈夫だった。次に青髪が印象的なイケメン、それとあたしより可愛い金髪に青い瞳の美少年、最後にブロンドのすごいグラマー美女。みんな美形ばっか、レオンもカッコイいしなんかあたしだけのけ者って感じがする。

あたしはレオンに背中を押され前に進むと彼らの足下ですっころんだ。

『大丈夫ですか、陛下?』

青髪のイケメンが近づいて起こしてくれた。

『気高い黒髪に引き込まれるほどの黒い瞳、今度の国王はなんとお美しいのでしょう。』

『いくら見目がよくても実力はどれほどのものか。』

『こんな小僧が次の王だと?』

『あら、可愛らしくていいじゃない。』

青髪→美丈夫→美少年→美女の順番に品定めされてしまった。その後レオンが1人ずつ紹介してくれた。

『一番背の高いのが俺の兄のディーン、この金髪が弟のエレット、そしてこちらが母のメリンダ。この青髪が王佐のカーダ・ブレンだ。』

『雨です、はじめまして。』

嘘!?メリンダさんがレオン達の母親?お姉さんの間違いじゃないの。挨拶したあたしにメリンダさんは手を振って返してくれたけど、カーダさんはあたしをキラキラした目で見つめて他の2人は厳しい目で睨んでる。
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