雨のあとに
それからたくさん話しをした。レインはずっと部屋に閉じ込められて何も知らないって言うから、あたしが色々話した。コッチの世界のことや地球のこととか沢山話した。

『いいなアメは、あたしもオトウサン欲しいな。』

『レインに家族はいないの?』

『うん。』

『あたしが家族になる、あたしの姉妹になってよ。』

『いいの?』

『もちろん、マサルドリアには家族みたいな人がたくさんいるの。レインもきっと家族になれるわ。』

『行きたいなー。でも、きっとヴィッセルたちが許してくれない。』

『誰なの?』

『あたしをココに閉じ込めている人たちの一人、あたしに人を殺さたりする怖い人なの。』

それって夢と同じ、もしかしてあたしが見ていたのはレインの見たもの?

『あたしもう殺したくない、けど言うとおりにしないとヒドいことするの。また人を殺させられる。』

『そうなの!?どこの誰を?あたしがレインを助けに行くから教えて。』

『えっと、たしか大きな時計塔がある街で緑色の髪をした女の人。』

『大きな時計塔?』

『うん、この前殺した人がいた街の近くだった。』

『分かった!必ず会いに行くから殺しちゃダメだよ?レインは黒い髪?』

『そうだよ。』

やっぱり、レインがこの殺人事件の犯人だったんだ。

『あたしも黒髪に黒い瞳なの。レインもあたしを見つけたら呼んでよ、あたしもレインの名前を呼ぶから。』

『うん、必ず呼ぶ。』

お互いを見つける、そう約束を交わした時目が覚めた。
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