ひとり<ふたり
次の日から俺はマンションを出る決意をした。



まずは学校。



「紅先輩ってホントに女?」

「顔に傷は有り得ないでしょ~!!」



1年が紅の顔見てなんか言ってる…。



ムカつく…。



「チューしよ」

「はっ!?」

「我慢できねぇ…」



登校中の校舎の前で思い切りキスした。



見せ付けてやれ。



俺と紅は好き同志だって。



それ以前に俺が紅にマジだってこと。



「うわっ…。リン先輩が殴られてる…」

「ってかキス…したい…」



バカ言え。



俺はもう紅以外とはしない。



「お前なんか留年してしまえばいい…」

「怒んなよ~…」

「キスがエロすぎんじゃボケっ!!」



痛い…。



カバンで殴りやがった…。



もうヤダ。



ピュアやめ。



「生徒会室で襲うぞコラ」

「やれるもんならやってみな。他の女とヤった場所であたしを?」

「あっ、気にする系?」

「当たり前だバカ!!」



紅には勝てねぇ…。



勝てなくても幸せだけど。



< 125 / 516 >

この作品をシェア

pagetop