ひとり<ふたり
ムスッとしながら生徒会室で食べた弁当。



味なんかわからないくらい急いで食べた。



紅はさっきから黙ったままで何も言わないし。



「紅、言い過ぎた?」

「ううん。あたしってとことんカワイくない女だなって反省してるの…」

「カワイくないけど俺にとっては大事な女のコなの!!」

「愛想尽かさない?見捨てない?」

「うん。おいで?」



ギュッと抱きしめたら離したくなくて…。



その時間はそのままふたりでサボった。



で、教室に行くとケガのことをマキに問いただされ…。



「再起不能にしとくか」



なんて問題発言をしたから叶と一生懸命止めた。



もう俺と紅でやっつけたもん!!



マキはいつもこうして俺のことを助けようとする…。



紅とマキってそっくりなのかも…。



やっぱり俺ってかなり恵まれてるんだと実感した。



これからは俺もちゃんとみんなのこと助けられるようになるから。



もう頼ってばっかりはやめるんだ。



これからマジで頑張る!!



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