ひとり<ふたり
なんだか照れて顔が見れない。



凄い恥ずかしい!!



「カワイイなぁ~。紅チャンたまに乙女になるから」

「う、うるさい…。帰るよ!!」

「はいはい、どうぞお乗りください?」



自転車の後ろはあたしの特等席。



リンの温もりを感じる…。



そんないい気分だったのに…。



「電話だよ?」

「ん~、ヒメだ」



しつこいんだよ!!



超ムカつくからあたしが出る!!



「貸してっ!!」

「えっ!?」



リンの手から取った携帯。



文句言ってやるんだから!!



「もしもし!?」

「あっ…」

「リンになんか用?」

「あなたには関係ない」

「そう。もう電話とかしてこないでほしいんだけど」

「リン先輩が言ったの?」

「言った」



言ってないけど…。



だってウザイんだもん!!



せっかく順調なんだからあたしとリンの仲を掻き乱さないでよ…。



「先輩の口から聞かなきゃ気がすまないんで変わってもらえます?」

「今取り込んでんだよ!!」



ムカつき過ぎてブチッと切った。



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