ひとり<ふたり
クスクス笑うリンのポケットに携帯を突っ込んだ。



笑いごとじゃないんだよあたしは!!



「やっぱ最高~」

「どうにかしてよ…。あたしだって…」

「だって?」

「なんでもない…」



不安なのに…。



いつリンの気持ちが変わっちゃうのかって…。



心の中ではハラハラしてる…。



「帰ったらいっぱいチューしてね?」

「なにそれ!?紅がおかしくなった…」

「このままふたりだけの国に行きたいなぁ~」

「今日は随分カワイイこと言うね?」

「リンも行きたいでしょ?」

「うん、でもマキと叶と白は連れてくよ?あとリマリマと紅の家族と白の彼女も!!キラも連れてかなきゃ」



だよね、ごめん…。



リンは今がいちばん楽しいんだもんね?



バカなあたし…。



「それって不安になってんの?」

「えっ!?」

「大丈夫、俺、紅といるときの幸せ感がいちばん好きだから」

「リン…」

「和室でお昼寝とか超幸せだし。だから紅も幸せにしてあげるので。俺に着いてこ~い!!」



頼もしい彼氏だ…。



この人はあたしを裏切らない…。



そんな気がした。



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