ひとり<ふたり
ハンバーグ
【紅】



ブルッと身震いがする朝。



もう11月も終わりそうで本格的に冬の到来。



白い息を吐きながら向かう学校はもちろんリンも一緒。



「暖かそうだねリン…」

「耳当て貸してあげる」

「ありがと…」



完全防備のリンから借りたモコモコの耳当て。



暖かい…。



1週間前からあたし達は練習が始まった。



みんな個人レッスンというかなりお金が掛かってる練習。



岩瀬さんに育てられるあたし達は事務所の期待の星らしい…。



本当にツイてるっていうか恵まれてるっていうか…。



感謝してもしたりない…。



学校は休まず行く約束を事務所がしてるらしく、活動は学校次第。



禁止ってわけじゃないけど一応学生生活が資本らしい。



「ねぇリン、なんかムカつく顔がいるんだけど…」

「あっ、ヒメ…」



ウザイウザイ元カノ、ヒメ。



ついにリンのとこに押しかけてきた…。



「先輩…」

「まさか俺待ち?」



校門前で待ち伏せしてたヒメがコクッと頷いた。



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