ひとり<ふたり
自分で確かめなきゃ気が済まない。



リンに掴まれた腕を振り払った。



リンは誰にも傷つけさせない。



あたしの大事なリン…。



やって来た元カノの高校はまだ授業中だった。



学校を出たら通る道はひとつしかないから絶対ここで待てば来る…。



近くにあった学校の花壇に座り、元カノが来るのをひたすら待った。



「紅…」

「なんで来るの…」

「俺の問題だから俺がちゃんと片付ける。紅に頼りっぱなしなんてイヤなんだよ」



リンのその気持ちを聞いてちょっとだけ落ち着いた…。



しばらくふたりでいたら徐々に生徒が出て来て、ついに元カノと対面。



「リン先輩…」

「あのさ、最低なヤツだと思ってもらって構わないから」

「えっ?」

「あの話しが本当なら俺にも責任はある。申し訳ない。だけどそれで俺達の結び付きはなに?」

「先輩の子だったんだよ!?」

「だから?それで俺はヒメのこと好きになると思う?」

「…………」

「悪いと思ってるけど俺はどうするつもりもないから」



リンが…怒ってるんだ…。



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