ひとり<ふたり
独り占めしたいヒメの気持ちは痛いほどわかってしまう。



現にあたしがそうだから…。



「で!?子供の話しってどこまでマジなわけ?」

「プリンパフェ」

「奢るっ!!」

「よし。ってかさ、ぶっちゃけウソだよ。全部ね?」

「ウソ?」

「こっち戻って来て、彼女いて落ち着いちゃってる先輩が許せないだけでしょ」



ホッとした…。



よかった…本当に…。



「まだ自分のモノのような気でいるんじゃないかな~?とは思う時がある」

「ありがと、メグチャン」

「リン先輩っ!!えっ!?ちょっと龍治!?なんなのコレ!!」

「ごめんね、騙す気満々でしたので…。ここ奢るから。マジで助かったよ」



そう言ったリンは財布からお金を取り出してあたしに渡した…。



なぜあたしにっ!?



「ヒメんとこ行ってくる」

「ひとりで行く気っ!?」

「俺の問題だって言ったでしょ?紅、今日は一緒に寝てくれる?」

「うん…」

「じゃあレッスン遅れないようにね!!」



ちょっと…待ってよリン…。



< 278 / 516 >

この作品をシェア

pagetop