ひとり<ふたり
なんだか逞しく見えた…。



リンが成長してる…。



「あなたが先輩の彼女ですか?」

「そうだけど?」

「先輩をヒメに返してあげてください…」

「バッカじゃねぇの!?そんなのリンが決めることでしょうが。返すもなにも、リンはあたしのとこに好きでいるんだよ」



黙っちゃった後輩君とヒメの友達…。



類は友を呼んでる感じでマジムカつくヤツ。



「あたしがリンを手放したとこでリンはあたしから離れないよ」

「そんな自信どこから来るんですか…」

「愛されてるからです。じゃ、レッスン行かなきゃっ!!」



後輩君にお礼を言ってからテーブルにお金を置いて立ち去った。



本当にイイ後輩だったよ、龍治…。



あたしらが大きくなれた暁にはお前にハンバーグでも食わせてやるから。



あとはあたし、リンを信じるしかない。



きっとリンはあたしを裏切ったりしないから。



デッカイ顔して彼女の席に座ってるよ。



リンは誰にも譲らないしヒメにも返さない。



盗れるもんなら盗ってみろっつーの。



< 279 / 516 >

この作品をシェア

pagetop