ひとり<ふたり
そんな泣かなくてもいいのに…。



「俺が不安にさせたの?」

「違うっ…けど…。心配だった…。リンがいなくなったら死んじゃう…」



紅もそう思ってんじゃん。



俺達ちゃんと両思いだね。



「もう泣かないの。ご飯食べよ?」

「うん!!」



たまに素直になっちゃうとことかたまんないね。



本当にカワイイんだ、俺の紅。



最近レッスンばっかりでイチャイチャしてなかったから余計不安にさせちゃったのかな…。



その日のお風呂上がり、俺の部屋を開けると布団の上に紅がいた。



正座してるんですけど…。



あっ、一緒に寝るって言ったんだっけ。



「オジサンに怒られそ…」

「なにも言わないからいいんです…」

「なに改まってんの?ってか緊張してる?」

「だ、だって…。久しぶりだから…」



うわぁ~…。



久しぶりに乙女モード…。



俺、これに弱い…。



「なにもしないから楽にしたまえ」

「なにも!?しないの…?」

「してほしいの?」

「あっ…。別に…」



ダメだ、キュン…。



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