ひとり<ふたり
トイレに駆け込んだリンが気になって後を追い掛けた。



吐いてる…。



「ちょっと!?大丈夫!?」

「水…」

「う、うん!!」



冷蔵庫から出した水をリンに渡すとゴクゴク飲みだした。



具合悪そう…。



ご飯も食べないし…。



「昼メシの時間って嫌い…」

「どうして?」

「コンビニメシ食えね…」



だから教室で食べないのかな…。



でもそれで吐くなんて異常じゃない?



「ねぇリン」

「ごめん、なんでもない。メシ食いな、俺紅の部屋にいる」

「ちょっとリンっ!!」



フラッと階段をのぼってったリンは振り向きもしないであたしの部屋に入った。



あたしも食べる気失せちゃうじゃん…。



コンビニがダメなの?



ただの体調不良?



アイツますますわけわかんない。



ご飯を食べてからリンの様子を見に行くと眠ってた。



お腹空いてんじゃないかな…。



なんかあったっけ…。



「リン、お腹空いてない?」

「ん…」

「リン!!」

「いいね、それ…」



ギャッ!!



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