ひとり<ふたり
『あたし達、アイツが担任だなんて認めないから』



そう言ってくれるクラスメイト達…。



ダメだ、涙止まらない…。



「先生、俺アイツ殴っちゃった。紅の胸倉掴むからつい…」

「いいわ、それはそれで対処します。教室に戻って話し合いましょうか」



痛いくらい強い力で抱きしめられてて…胸が苦しいよ…。



リンも怒ってるんだ…。



みんなで教室に戻ったら担任はいなくなってた。



ハサミを持ち出したリンがあたしをベランダに連れて行き髪を整えてくれてる。



「ごめんねリン…」

「本当に。長い髪好きだったのに…」

「ごめんなさい…。白に怒られたの。もっと頼れって…」

「当たり前じゃん!!なんのために俺らいんの?俺達はひとりじゃないんだから…」

「反省しました…」



マシになった髪にチュッとキスしてくれたリンに不謹慎にもキュンとした。



やっぱりあたしはリンを守りたいよ…。



「事務所に怒られそ…」

「みんなで怒られてね?」

「え゙っ!?それは…ひとりでやり過ごしてよ…」



頼れって言ったじゃん。



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