ひとり<ふたり
眠った紅を確認してから昼ご飯の買い出しに出かけた。



いっぱい飲み物買って、アイスも買って…。



俺も腹が減ったけど…目の前のコンビニを見て悩んだ。



今ならコンビニメシが食えそうな気がする…。



勇気を出して買ったコンビニ弁当。



うっ…。



懐かしい匂いが頭を刺激する…。



やっぱりムリ…。



「どこ行ってたのぉ~…」

「あっ、コンビニとか…」

「えっ!?食べたの?」

「ムリだった…。気持ち悪い…」

「おバカ…。紅チャンが食べてあげる」



具合悪いんじゃなかった?



なのに食欲はある紅に一安心。



まだやっぱり抜け出せない過去があるらしい…。



きっと母さんのこと…。



俺、もうそろそろ解決したい…。



今ならちゃんと理解してあげられる気がするから…。



「紅、俺…母さんに会いたい…」

「マザコンっ」

「違う意味で!!ちゃんとケジメ付けたい…自分の気持ちとも」

「頼りなさい、あたしをね」



うん、ありがとう。



自分から歩み寄ってみる…。



マジで俺頑張る!!



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