ひとり<ふたり
あたしとリンは本当にひたすら歩いた。



ここがどこだかなんて全くわからない…。




これからどうしたらいいのかもわからない…。



とりあえず、携帯の電波さえ入ればいいんだけど…。




それでも携帯はびくともしない…。



「ここで死ぬなんて絶対イヤなんですけど~!!」

「俺もイヤだって!!」

「どうにかしなさいよ!!アンタ男でしょ!!」

「いつも頼もしいくせに何言ってんの!?俺のこと守るって言ったのに!!」



なんてヤツ…。



あたしはか弱い女の子なのに…。



リンのヘタレさが十分わかったよ!!



もうリンなんて知らないんだから!!



それでも繋いでる手は離さなかった。



お互い不安でいっぱいなのはちゃんとわかってる。



「リン、もう歩けない…」

「もう少ししたら川とかあるかもしれないから」

「もう歩けない…。足…痛いもん…」

「おんぶしてあげる」



へ?



あたしを?



でもどれくらい歩いたんだろう…。



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