ひとり<ふたり
またチョコを食べて空腹のまま数時間歩いた。



荷物と携帯を持ったリンがひたすら先を歩く。



昨日の疲れから、歩くので精一杯…。



「紅っ!!ここ微弱!!」

「本当に!?」



もう少し電波が入りそうな場所に移動してみると、かろうじて電波が入った。



リンが電話する先はお父さん。



「朝から申し訳ないんですが母さんの実家近くの山で遭難しまして…。大事にしたくないので迎えに来ていただけないかと…」



そういう理由でお父さんに電話したのか…。



一応メディアに出てるわけだし…。



リンの考えは得策だ…。



とにかくそこを動くなと言われた数時間後。



見たこともないヘリがやってきた。



ヘリって…ヘリって…ヘリ!?



「社長のご子息でしょうか!!」

「そんな感じです!!」

「只今救出いたします!!」



リンって会社継いだ方が絶対お金持ちになったと思う。



すごい…経験しちゃった…。



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