ひとり<ふたり
なんか考えてた?



やっぱりさっきからリンが変…。



「なに?」

「悩みでもあるの?」

「ないよ。なんかさ、こんな時間久しぶりだよね」

「そうだね…」

「どこ行っても騒がれるし、行きたい場所には時間がなくて行けないし…」

「うん…?」



疲れてるのかな?



気が抜けてる…。



「なんかあるなら言ってよ!?リンが悩むとあたしも辛くなる…」

「うん、でも大丈夫。俺はもう弱くないから」



リンは強くなった…。



昔の面影がないほど…。



でもひとりで溜め込んだりしないでね?



あたし…リンが心配だよ…。



「どんな俺でもそばにいてくれる?」

「いるけど…」



ギュッと抱きしめられた。



なんか不安なことがあるんだろうけど…。



なんだろう…。



「ひとりにしないでね…」

「しないってば。なんか変だよ、リン…」

「ご飯にしよっか!!俺作るから!!」

「うん…」



もどかしい…。



嫌な予感がする…。



< 438 / 516 >

この作品をシェア

pagetop