ひとり<ふたり
それから20時調度、携帯片手に布団に入った。



もちろん充電しながらの電話…。



「はいっ!!セーフ…」

「風呂あがった?」

「もう寝るだけ。葵に占領されててさ~」

「よかった」



部屋は真っ暗。



なのに紅の声を聞いてると寂しくない…。



うぅぅぅ~…。



会いてぇ…。



「リンっていつもレモンっぽい匂い」

「香水がな」

「借りたジャージ洗ったのに香水の匂いが取れないよ?この匂い好き~!!」

「あっ、明日体育だから持ってくわ」

「わかった」



他愛もない話しだけど俺には温かく感じた。



気持ちいい…。



眠れそうだ…。



「リン~?」

「ん…眠くなってきた…」

「じゃあ切る?」

「寝たら切って…」

「わかった」



何年ぶりだろう…。



ひとりで寝るのは…。



明日の朝もすぐに紅に会いに行こう。



生活の全てが紅になっちゃえばいい…。



ずっとそばにいればいい…。



おやすみ、紅チャン…。



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