ひとり<ふたり
紅を家に連れて帰った時には心配したマキと白がマンションの前で待ってた。



さっきから顔が緩んでしまう俺を見てイラッとした様子のふたり。



「子供できました」

「「はぁ!?」」

「まぁ、そんな感じ。中入る?」



久しぶりにプライベートで全員集合。



マキは先のことを考えてて、白はただ挙動不振。



いちばん冷静な叶は4人分のビールをテーブルに並べた。



紅には野菜ジュースという気の回し方にビックリ。



「祝杯でしょ。みんなハタチだし」

「まぁ…。めでてぇか…」

「「乾杯」」



ソファーに横になる紅に上着をかけてあげた。



まだ具合悪そう…。



「貧血ってキツイ…」

「先に寝る?」

「ううん。みんなといる」



紅抜きでできる話しでもなさそうだし。



しばらくそのままにしとこう。



「で、バスターはどうする?残り2年で休業してるヒマなんかねぇぞ」

「あたしやれるだけやるよ。産休はもらうけどすぐ復帰したい」



ムリしないでほしい…。



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