ひとり<ふたり
そんな紅太郎のパパは深夜帰宅。



たくさんの疲れを引き連れて帰って来る。



専業主婦も疲れるから、寝かし付けてるとリンを待たずに一緒に寝ちゃうんだ…。



「コウ、ただいま…」

「あっ、おかえり…」

「寝てな」

「んっ、起きる…」



リンの毎日の日課は息子に『ただいま』を言う儀式。



愛おしそうに頭を撫でて、自分の分身みたいな顔を眺めるの。



パパになったリンも大好き。



「お風呂入る?」

「うん。もう限界だぁ~…」

「ゆっくり入ってきな。ご飯温めとく」



ご飯だけは作れないあたし。



家政婦さんが作ってくれるのを温める作業は完璧にマスター。



こんなママで申し訳なく思うよ…。



でもこれがあたしだし。



性格悪くてワガママで。



きっとこの先もかわんないよね。



でもあたしはリンに愛されてるから。



それだけあればなにもいらない。



リンに愛してもらえなくなるなら少しは自分を見つめ直すかな?



でも何があってもリンの隣はずっとあたしだよっ!!



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