ひとり<ふたり
ミルク味
【紅】



目を覚ますと眩しい朝の太陽に迎えられ、また新しい1日が始まる…。



リンと付き合ってから1ヵ月。



毎日の送り迎えと昼休みの拘束…。



リンの強制的な態度には若干慣れたんだけど…。



「おっはよん。今日もべっぴんさんだな、紅タン」

「リンチャン、おかわりいる?」

「いる!!オバサンのメシ激ウマ~!!」



うちの母に取り入って毎朝朝ごはんを食べてる…。



もう見慣れた光景だよ…。



あたしが初めて連れてきた、まぁ勝手に着いてきたんだけど…。



その彼氏があまりにもイケメンでなにも言えなくなった父と、息子のように可愛がる母…。



妹は既にひと目でリン信者…。



アンタうちの家族じゃねぇじゃん…。



歯磨きをして学校に行くために化粧をしてるとリンが勝手に部屋に来る。



そしてあたしを急かすだけ急かして自分はベッドでデカい顔…。



「ちょっとリン、あんたの香水の匂いつくからやめてよ」

「移り香とかたまんねぇじゃん」



消えてほしい…。



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