双子は魔法使い！？
「時間よ動け」

未来は古典的なセリフを呟きながら、パチンと指を鳴らした。

その瞬間、何事もなかったと言うように再び時間が動き出した。

俺はジーンズのポケットから鏡を取り出した。

覗き込むと、コーヒーをすする先生が映っていた。

コーヒーを飲み終えた先生がカップを置いたその瞬間、見る見るうちに元の姿へと戻って行った。

フサフサだった頭は冬の野原を思い出させるようなスキンヘッドになり、ツルツルだった顔にはシワが刻まれる。

まばたきをする時間なんかないと言うように、あっという間に先生は元に戻った。

「すげー…」

一瞬の出来事に、俺は呟いた。

さすが、Dr.バギーが発明しただけのことはある。

「あれ？」

１人の先生が、先生の変わった姿に気づいた。
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