双子は魔法使い!?
「先生、元に戻りました?」

彼は首を傾げながら、先生に聞いた。

「えっ、いつも通りだよ?」

先生は何事もなかったと言うように、平然とした様子で言った。

「だって、今朝は…」

「今朝何かあったの?」

先生は不思議そうに首を傾げると、質問した。

「いえ、何もありません」

首を横に振った彼に、
「それよりも、頼んでいたプリントの印刷は終わったのか?」

「すぐに、刷ってきます!」

彼は頭を下げると、小走りで去って行った。

「あの薬、飲んだこと自体を忘れさせる効果があるのかな?」

鏡から顔をあげると、未来が俺に聞いた。

「さあな…けど、効果はDr.バギーが発明しただけのことはある」

鏡をポケットにしまうと、俺は言った。
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