双子は魔法使い!?
クロミさんに続くように、おふくろもフェンスから降りた。

「一体どうすればいいのかしら?」

早乙女の前までくると、クロミさんは首を傾げた。

「記憶消去魔法でも使った方がいいのかな?」

むいっと、未来は早乙女の頬を引っ張った。

おいおい、そんなに引っ張らなくてもいいじゃないか。

「そんなことをしたら、早乙女の今までの記憶が全部消えるぞ」

たしなめるように、俺は未来に言った。

「あ、そっか…」

ふうっと、未来は息を吐いた。

「しばらくは学校にこない方が無難かも知れないね。

その間、こいつに対する制裁を考える時間も欲しい」

息を吐くのと同時に煙を吐きながら、おふくろが言った。
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