双子は魔法使い！？
「どうして、あなたがここに？」

そう言った未来に、
「はい？」

後藤は首を傾げた。

「違うクラスのあなたが何でわざわざプリントを持ってきたんですか？」

未来が言った。

ああ、そう言えばそうだな。

フツーだったら、同じクラスのヤツにプリントを渡すようにと言うよな？

けど、何で先生は違うクラスの後藤に頼んだんだ？

首を傾げる俺たちに後藤は微笑むと、
「実は、あなたたちと家の方向が一緒なんです」
と、言った。

「学校帰りにあなたたちが同じ方向へ帰るのを何度か見たことがありますから、それで」

ああ、そう言うことか。

「わざわざありがとうございます」

未来が頭を下げたので、俺も頭を下げた。

「では、また」

「さようなら」

後藤を見送ると、ドアを閉めた。
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