双子は魔法使い!?
けど、彼女にはそのオーラが見えなかった。

「あたしたちに自分の正体がバレないように、オーラを消してたって言う可能性もあるわ」

そう言った未来に、
「いいえ」

その声に、俺たちはまた空を見あげた。

「魔法使いは魔法使いでも、わたしには人間の血が混じってるの。

魔法使いの母と人間の父から生まれた子供――つまり、ハーフなの」

そこまで言うと、後藤はヒラリと地面に降りた。

魔法使いと人間のハーフ――確かにと、俺たちは納得した。

ハーフだったら、俺たちが後藤の正体に気づかないのは当然のことだ。

「母は魔法界から家出をして人間界にやってきた。

そこで父と出会って結婚して、わたしが生まれた。

でも両親はわたしが物心をつく前に…要は、わたしが全てを知る前に事故で亡くなってしまったの」

淡々と、後藤が身の上話をする。
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