双子は魔法使い!?
「母と同じ血が流れていると知ったのは、幼稚園の時だった。

最初は、誰だって持っているものだと思っていた。

けど、それは違った。

みんながわたしのことを怖がるの。

“夏生ちゃんはおかしな子”だって、陰口を言われたわ。

その時に、わたしは他の人間とは違うって理解したの。

亡くなった母が魔法使いだったと言うことも、その時に知ったわ」

後藤の唇が震えていることに、俺は気づいた。

それが怒りなのか悲しみのせいは、そこまで読めなかった。

「そのせいで、わたしは周囲からひどい仕打ちを受けたわ!」

後藤が俺たちに向かって怒鳴った。

「みんなと違うからって言う理由で、差別された。

彼らに迫害されたし、イジメも受けた」
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